小林清志

小林清志さんといったら、次元ですよ!老いも若きも誰もが知っている国民的アニメであるルパン三世で、パイロット版から最新作までずっと主人公ルパン三世の名相棒である次元大介の声を演じられてきました。

ルパン三世の第1回の放送が1971年だから、2016年で45年目になりますね。2011年に主要キャスト陣が一新したのですが、小林さんは当時78歳というご高齢であったにも関わらず続投を表明。

83歳となった現在でも次元役を続けているどころか、CMやバラエティ番組などでナレーションを精力的に務められています。そのダンディな声と独特の語り口は唯一無二。あまりにも魅力的な声だから思わず他の出演者そっちのけで聞き惚れてしまったという人は多いのではないでしょうか?

次元以外の代表作は妖怪人間ベムのベムやスペースコブラのクリスタルボーイのような渋い役に定評があり、近年ではDEATH NOTEでワタリ役を演じられました。またアニメよりも洋画吹き替えでの活躍が多かった方で、ジェームズ・コバーンやリー・マーヴィンの吹き替えを専属で行っていました。

1番最初の声優ブームが1960年代始めの洋画吹き替えが盛んになった頃なのですが、その頃に多くの銀幕スターに声をあて声優という仕事の存在を世に知らしめてくださったからこそ声優業界の今日の発展があるのでしょう。

しかし小林さんは元々は声優ではなく俳優です。劇団に所属して舞台役者として活躍されていたのですが、英語が得意なので翻訳の仕事を任された際に吹き替えもやってみないかと誘われたのが声優としても活動されるきっかけでした。

同世代の大御所声優さんと同じく声優である前に俳優であったため、本当は声優と呼ばれるのはお嫌いらしく今でも職業欄には俳優と書かれていらっしゃるそうです。

近年の声優人気で舞台を経験せずに声優になる人は多くそれ自体は別に悪いことではないのですが、発声の際の力強さや距離感の掴み方そして表現力の大きさは舞台経験者の方が優れています。

そのためプロになっても人前で大きな舞台の上で演じることが大切だと考え、舞台やライヴで活躍されている声優さんは多いです。私も高校の演劇部レベルとはいえ舞台の勉強をしていた身としては、声優志望の方は1度でいいから大勢のお客さんの前で演じる経験をして欲しいですね。

御年83歳にも関わらずご活躍されている小林清志さんですが、その年齢でもより良く演じるために腹筋を鍛えたりご自分とマイクの位置にこだわるなど努力を惜しみません。

どんな人間も加齢により筋力が落ちるものなのに、若い人に引けを取らず堂々と演じるというのはかなり難しいはず。1日でも訓練をサボればあっという間に衰えてしまうし、マイクの位置1つとっても妥協してしまったら一気に聞き取りづらいものになってしまいますからね。

そんな衰え知らずの熱意の秘訣は「自分は永遠の65歳でありそこから先の年齢は意識していないこと」だそうです。声優にしても俳優にしても実年齢とは違う役を演じることが多々あるからいちいち歳を気にしても仕方ないのもありますが、その年齢にも負けないお芝居への貪欲さがいくつになってもお体と心を支えるのでしょうね。

特にご自分の代名詞とも言える次元役に関しては雑誌やネットのコラム記事でのインタビューで、「首から上は大丈夫だからくたばるまでやっていきたい。」「(演じ続けたいかと聞かれて)もちろん。愚問だよ。」と迷いなくおっしゃっていました。

私も元・声優志望そして1人の次元ファンとしては次元役はずっと変わらないでいてほしいから、少しでも長くお元気でいて欲しいです。そしてご年齢のことを考えると難しいのかもしれませんが、次元以外の役の声もナレーションのお仕事もたくさんお聞きしたいです。